癇癪はいつまで続く?

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ふくろう
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こんにちは

公認心理師・臨床心理士のふくろうです。

終わりが見えない不安

癇癪はいつまで続くのだろう。そんな問いを抱えている親は、もしかしたら長い年月をこの悩みと共に歩んできたのかもしれません。2歳から始まった激しい感情の波が、3歳になっても、4歳になっても、5歳を過ぎても収まらない。そして今、小学生になった我が子を前に、まだ同じ光景が繰り返されている。

「いつになったら落ち着くのだろう」「このままずっと続くのだろうか」そんな不安が、心の奥底にずっとあるのではないでしょうか。周りの子どもたちが成長と共に穏やかになっていくように見えるほど、我が子だけが取り残されているような気持ちになります。

この問いには、一つの明確な答えがあるわけではありません。けれども、癇癪がどのように変化していくのか、何が影響するのかを理解することで、少しだけ見通しが持てるようになることがあります。

確かに癇癪はいつまで続くのでしょうか?

癇癪の自然な経過

多くの子どもにとって、癇癪は発達の過程で自然に現れ、そして自然に減っていくものです。一般的には、2歳から3歳頃に最も激しくなり、4歳から5歳にかけて徐々に落ち着いていく傾向があります。言葉が育ち、感情をコントロールする力が発達し、世界との付き合い方を学んでいくにつれて、癇癪という表現方法は必要なくなっていくのです。

けれども、すべての子どもがこの道筋をたどるわけではありません。6歳になっても、小学生になっても、癇癪が続く子どももいます。それは決して異常なことではなく、その子の個性や育ちのペース、あるいは置かれている環境によって、癇癪が必要な期間が長くなることがあるというだけのことです。

また、癇癪はいつまで続くかという問いには、「完全になくなるのはいつか」という意味と、「今のような激しさが続くのはいつまでか」という二つの意味があります。激しい癇癪は年齢と共に減っていくことが多いのですが、感情の波そのものは、形を変えながら思春期まで続くこともあります。ただし、その表現の仕方は変わっていきます。床に転がって泣き叫ぶことは減り、代わりに部屋に閉じこもったり、反抗的な態度を取ったりするようになることもあるのです。

癇癪が長引く理由

癇癪はいつまで続くのかを考えるとき、その子を取り巻く状況にも目を向ける必要があります。癇癪が長引いている背景には、いくつかの理由が考えられます。

一つは、子どもが日常的に感じているストレスが解消されていない場合です。学校や園での困難、友達関係の悩み、家庭内の緊張。そうしたストレスが慢性的に続いているとき、癇癪は子どもにとって唯一の感情の出口になります。ストレスの原因が取り除かれない限り、癇癪も続いていくことになります。

また、感情をコントロールする力の育ちに個人差があることも関係しています。同じ年齢でも、気持ちの切り替えが得意な子もいれば、一度感情が高ぶるとなかなか収まらない子もいます。これは性格や気質の問題であり、良い悪いではありません。ただ、そうした特性を持つ子どもの場合、癇癪が落ち着くまでに時間がかかることがあるのです。

さらに、癇癪への対応の仕方も影響します。癇癪が起きたときに、大人が激しく叱ったり、要求を全て受け入れたり、あるいは一貫性のない対応をしたりすると、子どもは癇癪という方法が有効だと学んでしまうことがあります。その結果、癇癪がパターンとして定着し、長引くことがあるのです。

変化の兆しを見逃さない

癇癪はいつまで続くのかと不安になっているとき、日々の小さな変化を見逃してしまうことがあります。けれども、よく観察してみると、少しずつ変わっているサインが見えてくることもあります。

たとえば、癇癪の持続時間が短くなっている。以前は一時間泣き続けていたのが、今は三十分で落ち着くようになった。あるいは、癇癪の頻度が減っている。毎日のように起きていたのが、週に数回になった。こうした変化は、目に見えて分かりにくいものですが、確実に前進している証です。

また、癇癪が起きる場面が限定されてきたことも、一つの進歩です。何をきっかけにしても癇癪を起こしていたのが、特定の場面だけになってきたのであれば、子どもなりに感情をコントロールできる場面が増えているということです。

そして、癇癪が収まった後の立ち直りが早くなることも、成長のサインです。以前は癇癪の後もずっと不機嫌だったのが、今はケロッとして次のことに移れるようになった。それは、子どもの心の回復力が育ってきた証拠です。

こうした小さな変化に気づくことで、「このまま終わりがないのではないか」という不安が、少しだけ和らぐこともあります。

癇癪はあるけど昔に比べると変わってきていますね。

癇癪と共に歩む日々の中で

癇癪はいつまで続くのかという問いに対して、明確な期限を示すことはできません。けれども、言えることは、癇癪は必ず変化していくということです。今と同じ形でずっと続くことはありません。

大切なのは、癇癪がなくなることだけを目標にしないことかもしれません。癇癪という表現方法を使わざるを得ない子どもの気持ちに寄り添いながら、その子なりのペースで成長を支えていく。その過程そのものに意味があるのです。

癇癪が続いている間、親は本当に大変な思いをしています。終わりが見えない不安の中で、毎日子どもと向き合い続けることは、想像以上に心を消耗させます。けれども、その日々の中で、親自身も我が子のことを深く理解していっています。

どんなときに癇癪が起きやすいのか、どんな言葉をかけると落ち着くのか、どれくらいの時間が必要なのか。そうした理解の積み重ねが、やがて癇癪が減っていくときの助けになります。

専門的な支援を考えるタイミング

癇癪はいつまで続くのかと不安を感じているとき、一人で抱え込み続ける必要はありません。特に、小学校に入っても癇癪が頻繁に起きていたり、癇癪の激しさが増していたり、日常生活に大きな支障が出ていたりする場合は、専門的な視点から見てもらうことも選択肢の一つです。

発達相談や教育相談、スクールカウンセラーなど、相談できる窓口があります。そこでは、癇癪の背景に何があるのか、その子にどんな支援が必要なのかを一緒に考えてくれます。

もしかしたら、癇癪の背後に感覚の過敏さや、環境への適応の難しさ、学習面での困難さなどが隠れているかもしれません。それを専門家と共に整理することで、これまで見えていなかった理解が深まり、対応の仕方も変わってくることがあります。

また、親自身が専門家に話を聞いてもらうことで、長年抱えてきた不安や疲れを少しでも軽くすることができます。「いつまで続くのだろう」という問いに、誰かと一緒に向き合うことができるだけでも、心の支えになるのです。

子どもは成長しているということですよね?

ふくろう
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そうなんです。小さな変化に気づけるようになることが癇癪の終わりなのかもしれませんね。

今できることを、一つずつ

癇癪はいつまで続くのかという問いに、確かな答えを出すことはできません。けれども、今この瞬間にできることはあります。

子どもの気持ちに少しでも寄り添うこと。癇癪が起きたときに、落ち着いて見守ること。日常の中でストレスを減らす工夫をすること。そして何より、親自身の心を大切にすること。

癇癪が続く期間は、子どもによって、状況によって異なります。けれども、どの子どもも必ず成長していきます。感情をコントロールする力は、ゆっくりでも確実に育っていきます。その成長を信じながら、焦らず、自分を責めず、一日ずつ進んでいくことが大切です。

もし癇癪が発達的な特性と関係しているのではないかと不安になったときには、その不安そのものを誰かと共有することも助けになります。一人で悩み続けるよりも、専門家や支援者と一緒に考えることで、新しい道筋が見えてくることがあります。

長い道のりを歩いてきた親自身を、まず認めてあげてください。癇癪はいつまで続くのかという不安を抱えながらも、毎日子どもと向き合い続けているその姿を、どうか大切にしてほしいと思います。終わりが見えなくても、変化は必ず訪れます。今はただ、一日一日を、自分にできる範囲で歩んでいけたらと思います。

ふくろう
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ここまで読んでくれてありがとう。


※この記事は、公認心理師・臨床心理士の「ふくろう」が、心理支援の現場経験をもとに監修しています。
一般的な心理学的知見に基づいた情報提供を目的としており、診断や治療に代わるものではありません。子どもの状態について心配なことがある場合は、医療機関や専門機関への相談をご検討ください。

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